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「偏食がひどくて心配です」、子どもの食事と栄養
Vol.262生活・育児

「偏食がひどくて心配です」、子どもの食事と栄養

- 2-6歳の偏食は正常な発達過程

生活・育児全年齢5
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 5·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • - 2-6歳の偏食は正常な発達過程
  • - 成長曲線に沿っていれば心配ない
  • - 無理強いは逆効果

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.262

「偏食がひどくて心配です」、子どもの食事と栄養

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

子どもの偏食や少食は、外来でも本当に多い相談です。多くは成長とともに落ち着きますし、まずは食事の時間を楽しい場にすることが何より大切です。今回は子どもの食事と栄養について整理してお伝えします。

Q1.「偏食は心配ですか?」

——野菜を全く食べません

2-6歳の偏食は発達上正常な現象です [1]

偏食の特徴詳細
新しい食べ物を嫌がる食物新奇性恐怖(neophobia)
好きなものしか食べない2-6歳に最も強い
成長曲線に沿っている多くは栄養不足にならない
成長とともに改善学童期には多くが改善
心配な偏食
成長曲線から外れる
極端に食べる品目が少ない(5品目以下)
特定の食感をすべて拒否
食事場面での強い不安

ポイント

  • 2-6歳の偏食は正常な発達過程
  • 成長曲線に沿っていれば心配ない
  • 無理強いは逆効果

Q2.「偏食への対応は?」

——どうすれば食べてくれますか?

食べることを楽しい経験にすることが大切です [2]

効果的な対応内容
一緒に料理買い物や調理に参加させる
繰り返し出す10-15回の提示で受け入れることがある
少量から一口だけでOK
モデリング親がおいしそうに食べる
褒める食べたら褒める。食べなくても怒らない
してはいけないこと
無理に食べさせる(食事嫌いになる)
食べないことで罰を与える
代わりにお菓子を与える
食事中にテレビやスマホ

ポイント

  • 無理強いは逆効果
  • 繰り返し出すことが大切
  • 食事を楽しい時間にする

Q3.「必要な栄養素は?」

——不足しやすい栄養素はありますか?

日本の子どもでは鉄・カルシウム・ビタミンDが不足しがちです [3]

不足の影響

貧血、集中力低下
カルシウム
骨密度の低下
ビタミンD
くる病
食物繊維
便秘

食品例

赤身肉、レバー、ほうれん草
カルシウム
牛乳、小魚、大豆製品
ビタミンD
魚、卵、きのこ+日光
食物繊維
野菜、果物、豆類
バランスの良い食事の目安
主食(ご飯・パン)+主菜(肉・魚・卵)+副菜(野菜)の3つを揃える
牛乳・乳製品を毎日
果物を毎日

ポイント

  • 鉄・カルシウム・ビタミンDが不足しがち
  • 主食+主菜+副菜を揃える
  • サプリメントより食事から

Q4.「おやつの選び方は?」

——おやつは何をあげればいいですか?

おやつは食事で不足する栄養を補う「補食」です [4]

良いおやつ内容
果物ビタミン・食物繊維
おにぎりエネルギー補給
ヨーグルトカルシウム
さつまいも食物繊維
チーズカルシウム・たんぱく質
控えたいおやつ
ジュース(糖分が多い)→水・お茶に
スナック菓子(塩分・脂肪が多い)→量を決める
飴・ガム(虫歯リスク・窒息リスク)

「ジュースをやめるだけで、肥満と虫歯のリスクが大きく下がります。」

ポイント

  • おやつは「補食」と考える
  • ジュースを水・お茶に替える
  • 時間と量を決める

Q5.「食物アレルギーと食事制限は?」

——アレルギーがあって食事に困っています

必要最小限の除去が原則です [5]

原則内容
正確な診断不必要な除去を避ける
最小限の除去食べられる範囲を把握
栄養の代替除去した食品の栄養を他で補う
定期的な見直し耐性獲得のチェック
除去食で不足しがちな栄養素
牛乳除去:カルシウム不足→豆乳(Ca強化)、小魚で補う
卵除去:たんぱく質は他で十分摂れる
小麦除去:米、いも類で代替

ポイント

  • 不必要な除去は避ける
  • 除去した栄養素は代替食品で補う
  • 定期的に見直し(食べられるようになることも多い)

今号のまとめ

  • 2-6歳の偏食は正常な発達過程
  • 食事を楽しい時間にすることが最も大切
  • 鉄・カルシウム・ビタミンDが不足しがち
  • ジュースをやめるだけで大きな効果
  • 食物アレルギーは必要最小限の除去

あわせて読みたい

  • Vol.245「鉄欠乏性貧血」
  • Vol.246「ビタミンD欠乏症」
  • Vol.240「肥満」

ご質問・ご感想

「偏食がひどくて心配です」「栄養バランスを知りたい」など、ご経験やご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さまの症状についてはかかりつけの小児科医にご相談ください。

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