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「腕を痛がっています」、子どもの骨折
Vol.225骨・関節

「腕を痛がっています」、子どもの骨折

子どもの骨は柔らかく、折れ方が大人と違う。成長板の骨折は要注意だが治りは早い

骨・関節全年齢5
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 5·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • 子どもは若木骨折・バックル骨折など独特の折れ方をする
  • 成長板(骨端線)の骨折は成長障害のリスクがあり要注意
  • 痛みで動かさない・腫れ・変形があれば受診。治癒は大人の半分程度

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.225

「腕を痛がっています」、子どもの骨折

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

子どもの骨折は成人とは異なる特徴があります。骨が柔らかいため若木骨折やバックル骨折など小児特有の骨折パターンがあり、また成長板(骨端線)の損傷には特別な注意が必要です。今回は、子どもの骨折についてお伝えします。

Q1.「子どもの骨折の特徴は?」

——子どもの骨折は大人と違いますか?

子どもの骨には成長板があり、骨が柔らかいため、独特の骨折パターンがあります [1]

小児の骨折の特徴詳細
若木骨折骨が折れずに曲がる。若い枝が曲がるイメージ
バックル骨折骨の表面がたわむ
成長板骨折成長板を含む骨折。成長障害のリスク
治癒が早い子どもは大人より早く治る
自家矯正能軽度の変形は成長とともに矯正される

ポイント

  • 子どもの骨は柔らかく折れ方が異なる
  • 成長板の骨折は要注意
  • 治癒が早い

Q2.「骨折を疑うサインは?」

——骨折かどうか分からない時は?

以下のサインがあれば骨折を疑ってください [2]

サイン詳細
痛みで動かさない腕や脚を使わない
腫れ受傷部位が腫れる
変形明らかに形が違う
圧痛触ると痛がる
内出血あざができる
受診すべき場合
痛みで動かさない
腫れが強い
変形がある
荷重できない(歩けない)

ポイント

  • 痛みで動かさないのが重要なサイン
  • 腫れと変形に注意
  • 疑ったら受診

Q3.「治療はどうしますか?」

——ギプスは必ず必要ですか?

骨折の種類と部位によって治療が異なります [3]

骨折の種類治療
バックル骨折取り外し可能なスプリント(2-3週間)
若木骨折ギプス固定(3-4週間)
完全骨折ギプス固定(4-6週間)、ずれが大きければ整復
成長板骨折正確な整復が必要。経過観察が重要

「子どもの骨折は治癒が早いのが特徴です。大人の半分程度の期間で治ることが多いです。」

ポイント

  • 骨折の種類で治療が異なる
  • 子どもは治りが早い
  • 成長板骨折は正確な整復が必要

Q4.「成長板の骨折は心配ですか?」

——成長に影響しますか?

成長板骨折の多くは後遺症なく治りますが、型によっては成長障害のリスクがあります [4]

Salter-Harris分類成長障害のリスク
Type I低い
Type II低い(最も多い)
Type IIIやや高い
Type IV高い
Type V高い(圧迫損傷)

「成長板骨折の後は、6-12か月間の定期的な経過観察が必要です。」

ポイント

  • 成長板骨折の多くは問題なく治る
  • Type III以上は成長障害のリスクが上がる
  • 定期的な経過観察が必要

Q5.「受傷時の応急処置は?」

——骨折した時にまず何をすべきですか?

RICE処置を覚えてください [5]

RICE処置内容
R(Rest)安静。動かさない
I(Ice)冷却。タオルで包んだ氷で冷やす
C(Compression)圧迫。包帯で軽く固定
E(Elevation)挙上。心臓より高く
注意点
無理に動かさない
変形があれば無理に戻さない
氷を直接当てない(凍傷予防)
全身状態が悪ければ119番

ポイント

  • RICE処置を覚える
  • 無理に動かさない
  • 変形は無理に戻さない

今号のまとめ

  • 子どもの骨折は成人と異なるパターンがある
  • 痛みで動かさない・腫れ・変形が骨折のサイン
  • 治癒が早いのが子どもの特徴
  • 成長板骨折は経過観察が必要
  • RICE処置を応急処置として覚える

あわせて読みたい

  • Vol.222「肘内障」
  • Vol.223「成長痛」
  • Vol.253「子どものやけど」

ご質問・ご感想

「骨折でギプスをしています」「成長板骨折が心配です」など、ご経験やご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さまの症状についてはかかりつけの小児科医にご相談ください。

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※ この記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さんの症状が心配な場合は、かかりつけの小児科医にご相談ください。

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