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GWの家族旅行、子どもの体調トラブル対策、車酔い・発熱・持っていく薬リスト
Vol.356生活・育児

GWの家族旅行、子どもの体調トラブル対策、車酔い・発熱・持っていく薬リスト

連休の旅行で起きやすい子どもの体調トラブルと、準備しておくべき薬・対処法をQ&Aで解説

生活・育児1〜3歳・3〜6歳11
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 8·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • 旅行中の急な発熱に備えて、解熱剤(アセトアミノフェン)は必ず持参。体重に合った量を事前に確認
  • 車酔いは2歳以降に増える。酔い止め薬は製品により3歳〜または5歳〜で、乗車30分前に服用
  • 旅先での受診に備えて、母子手帳・保険証・お薬手帳のコピーをスマホに保存しておく

愛育病院 小児科おかもん だより Vol.356

GWの家族旅行、子どもの体調トラブル対策、車酔い・発熱・持っていく薬リスト

今号のポイント

  1. 2
    旅行中の急な発熱に備えて、解熱剤(アセトアミノフェン)は必ず持参。体重に合った量を事前に確認
  2. 4
    車酔いは2歳以降に増える。酔い止め薬は製品により3歳〜または5歳〜で、乗車30分前に服用
  3. 6
    旅先での受診に備えて、母子手帳・保険証・お薬手帳のコピーをスマホに保存しておく

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

もうすぐゴールデンウィークですね。「今年こそ家族で少し遠出を」と計画されている方も多いのではないでしょうか。楽しい旅行の最大の敵は、子どもの体調トラブルです。車酔い、急な発熱、食あたり、旅先で慌てないために、事前に知っておくべきことと、持っていくべき薬を今回はまとめてお伝えします。

Q1.「旅行に持っていくべき薬を教えてください」

——GWに車で2泊3日の旅行を考えています。子どもは3歳と5歳です。薬は何を持っていけばいいですか?

旅先での体調不良に対応できるよう、最低限の薬と衛生用品を"おくすりポーチ"として1つにまとめておくのがおすすめです [1]

おくすりポーチ、持ち物リスト

持ち物

解熱鎮痛剤
アセトアミノフェン(カロナール等)
酔い止め
d-クロルフェニラミン配合薬等
整腸剤
ビオフェルミン等
経口補水液
OS-1、粉末タイプが軽量
外用薬
絆創膏、虫刺され薬、日焼け止め
体温計
予測式が便利
保険証・母子手帳
コピーまたはスマホ撮影
お薬手帳
コピーまたはアプリ

ポイント

解熱鎮痛剤
体重に合った1回量を出発前に確認。シロップは常温保管OK [2]
酔い止め
製品により3歳〜または5歳〜。パッケージの年齢表示を確認 [3]
整腸剤
軽い下痢・おなかの不調に
経口補水液
発熱・嘔吐・下痢による脱水予防に [4]
外用薬
擦り傷・虫刺されは旅先で頻発
体温計
発熱の有無を客観的に確認
保険証・母子手帳
旅先の受診に必須 [1]
お薬手帳
アレルギー歴・常用薬の情報共有に

解熱剤は体重に基づいた1回量がとても大切です [2]。出発前にかかりつけ医で確認するか、処方済みの坐薬・シロップの残りを持参してください。旅先で薬局に駆け込んでも、お子さんの体重に合った量がわからないと困りますからね

ポイント

  • アセトアミノフェン(解熱剤)・酔い止め・整腸剤・経口補水液が基本セット [1][2]
  • 解熱剤は体重に合った1回量を事前に確認 [2]
  • 保険証・母子手帳・お薬手帳はスマホに写真を保存しておく [1]

Q2.「車で長距離移動、酔い止めはいつ飲ませるのがベスト?」

——上の子(5歳)が車に酔いやすいんです。酔い止め薬の飲ませ方を教えてください

乗り物酔いは2歳以降、前庭器官(耳の奥のバランスセンサー)が発達するにつれて増え、6〜9歳がピークです [3][5]。市販の酔い止め薬は製品により3歳〜または5歳〜。パッケージの年齢表示を確認してください

酔い止め薬の使い方

ポイント内容
服用タイミング乗車30分〜1時間前に飲むのが最も効果的 [3]
使用可能年齢製品により3歳〜または5歳〜。パッケージの年齢表示を必ず確認 [3]
効果の持続4〜6時間程度。長距離なら追加投与のタイミングも計算しておく [3]
酔ってからでも飲まないよりは飲んだ方がよい [3]

薬以外の予防策、これだけで変わる

対策理由
窓の外の遠くを見せる [5]目と耳の情報のズレ(感覚不一致)を減らす
スマホ・DVD・読書は禁止 [5]近くを見ると酔いの最大の誘因になる
1〜2時間ごとに休憩 [5]SA・PAで外に出て感覚をリセット
出発前は軽めの食事 [5]空腹も満腹も酔いやすい。腹六分目がベスト
しりとり・歌で気をそらす [5]注意分散効果で酔いを抑制

最も手軽で効果的なのは、窓の外の遠くの景色を見せることです [5]。後部座席でも、チャイルドシートの高さを調整して窓から遠くが見えるようにしてあげてください。DVDやタブレットは到着してからのお楽しみにしましょう

ポイント

  • 酔い止めは乗車30分前に服用。製品により3歳〜または5歳〜 [3]
  • 窓の外の遠くを見る + スマホ禁止が薬と同じくらい大切 [5]
  • 1〜2時間ごとの休憩で感覚をリセット [5]

Q3.「旅先で急に熱が出たらどう対応すればいい?」

——旅行中に急に熱が出たら、どうすればいいですか? 楽しみにしていた旅行を中断するべき?

旅先での発熱、焦りますよね。でも大切なのは体温の数字ではなく、お子さんの全身状態です [2][6]

旅先での発熱、判断フローチャート

お子さんの状態対応
38℃台で、元気・水分がとれる・遊べる解熱剤は不要。こまめに水分補給しながら様子を見てOK [2]
38.5℃以上で、ぐずる・食欲がない持参した解熱剤(アセトアミノフェン)を体重に合った量で投与 [2]
ぐったり・水分がとれない・おしっこが半日出ない旅先でも受診。宿泊先やカーナビで最寄りの小児科・救急を検索 [6]
生後3ヶ月未満の発熱体温に関わらず即受診 [6]
けいれん・呼吸困難・意識がぼんやり救急車(119番)

38度台でも走り回って元気なら、無理に解熱剤を使う必要はありません [2]。旅行を続けるかどうかは、"いつもと違うかどうか"で判断してください。元気なら予定通り楽しんで大丈夫です。ぐったりしていたら、無理せず宿泊先で安静にしましょう

ポイント

  • 体温の数字より「元気かどうか」で判断 [2][6]
  • 38.5℃以上でつらそうならアセトアミノフェンを投与 [2]
  • ぐったり・水分がとれないなら旅先でも受診をためらわない [6]

Q4.「旅先で嘔吐や下痢……食あたりの対処法は?」

——旅館でお刺身を食べた翌朝、子どもが吐いてしまいました。どうすればいいですか?

旅先での嘔吐・下痢は、ウイルス性胃腸炎や食中毒が多い原因です [4]。最も大切なのは脱水を防ぐことです

嘔吐・下痢の対応ステップ

ステップ内容
1. 吐き気が治まるまで待つ嘔吐直後に飲ませると再び吐く。30分〜1時間は何も与えずに安静 [4]
2. 少量ずつ水分補給スプーン1杯(5mL)の経口補水液を5分おきに。吐かなければ徐々に増量 [4]
3. 食事は無理しない吐き気が治まったら、おかゆ・うどん・バナナなど消化の良いものを少量から [4]
4. 受診の目安を確認下の表を参照

こんな時は旅先でも受診を

サイン理由
半日以上おしっこが出ない脱水が進んでいる [4]
ぐったりして反応が鈍い重度の脱水、または重症感染症の可能性
血便がある細菌性腸炎の疑い。抗菌薬が必要な場合あり [7]
嘔吐が半日以上止まらない経口で水分がとれないなら点滴が必要

旅先で一番怖いのは脱水です [4]。経口補水液の粉末を持っていれば、水に溶かすだけで作れます。なければ、コンビニのスポーツドリンクを水で2倍に薄めたものでも代用できます。"少量ずつ、こまめに"が鉄則です

ポイント

  • 嘔吐後は30分〜1時間待ってから、スプーン1杯ずつ水分補給 [4]
  • 経口補水液の粉末を持参しておくと安心 [4]
  • 半日おしっこが出ない・血便・ぐったりなら旅先でも受診 [4][7]

Q5.「旅先で受診が必要になった時、どう探せばいい?」

——知らない土地で急に受診が必要になったら、どうやって病院を探せばいいんですか?

これは出発前の"5分の準備"で安心度がまったく変わります [1][8]。以下の3つだけ、スマホに入れておいてください

出発前にスマホに入れておく3つ

準備方法
1. 宿泊地の救急医療情報「○○市 小児科 救急」「○○県 こども救急」で検索し、電話番号をメモに保存 [8]
2. #7119(救急安心センター)全国対応。受診すべきかの相談ができる。小児は#8000も利用可 [8]
3. 保険証・母子手帳・お薬手帳の写真原本を忘れても写真があれば受診できる(後日精算になる場合あり)[1]

旅先で役立つ相談窓口

電話番号

小児救急でんわ相談
#8000
救急安心センター
#7119
119番
119

対応内容

小児救急でんわ相談
夜間・休日の子どもの急な体調不良を看護師に相談 [8]
救急安心センター
救急車を呼ぶか迷った時の相談 [8]
119番
緊急時。けいれん・意識障害・呼吸困難

#8000は全国どこからでもつながる小児救急相談の電話です [8]。GWは一般の小児科が休みになるので、旅先で"受診すべきか迷ったらまず#8000"と覚えておいてください。もうひとつ、旅行中はかかりつけ医の診療スケジュールも確認しておくと安心です。帰宅後すぐに受診できるかどうかで、旅先での判断が変わりますからね

ポイント

  • #8000(小児救急でんわ相談)はGW中も利用可。旅先で迷ったらまずここ [8]
  • 保険証・母子手帳・お薬手帳はスマホに写真を保存しておく [1]
  • 出発前に宿泊地の救急医療情報を検索してメモしておく [8]

今号のまとめ

  • おくすりポーチを準備:解熱剤・酔い止め・整腸剤・経口補水液が基本セット [1][2]
  • 車酔い対策:酔い止めは乗車30分前。窓の外を見せる・スマホ禁止・こまめな休憩 [3][5]
  • 旅先の発熱:数字より全身状態で判断。元気なら旅行続行OK [2][6]
  • 嘔吐・下痢:脱水予防が最優先。少量ずつ水分補給、半日おしっこが出なければ受診 [4]
  • 旅先の受診:#8000を覚えておく。保険証・母子手帳はスマホに写真保存 [1][8]

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※ この記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さんの症状が心配な場合は、かかりつけの小児科医にご相談ください。

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