愛育病院 小児科おかもん だより Vol.335
「何をどのくらい食べさせればいい?」、離乳食の進め方・基礎編
今号のポイント
- 2開始の目安は生後5〜6ヶ月。首がすわり、食べ物に興味を示したらスタート
- 4新しい食品は1日1品、平日の午前中に試す(アレルギー時に受診しやすい)
- 6鉄分とビタミンDの不足に注意。生後6ヶ月以降は母乳だけでは足りなくなる
こんにちは。愛育病院小児科のおかもんです。
「いつから始める?」「何をどのくらい?」、離乳食は初めてだと不安だらけですよね。今回は基本の進め方を月齢別に整理します。
Q1.「いつから離乳食を始めればいいですか?」
——5ヶ月になりましたが、まだ早いですか?
開始の目安は生後5〜6ヶ月です。以下の3つのサインが揃ったら始めましょう [1]
離乳食開始のサイン:
- 首がしっかりすわっている
- 支えがあればお座りができる
- 大人の食事を見てよだれを出す・口を動かす
以前は"果汁を3ヶ月から"と言われていましたが、現在は推奨されていません。消化機能が未熟な時期に果汁を与えると、母乳やミルクの摂取量が減ってしまいます
ポイント
- 開始は生後5〜6ヶ月が目安 [1]
- 3つのサイン(首すわり・お座り・食への興味)を確認
- 3ヶ月からの果汁は不要
Q2.「最初は何を食べさせればいいですか?」
——おかゆから始めると聞きましたが、量はどのくらいですか?
最初の1週間は10倍がゆを小さじ1杯(5g)から。徐々に増やしていきます
月齢別の進め方:
| 時期 | 月齢 | 形態 | 回数 | ポイント |
|---|---|---|---|---|
| ゴックン期 | 5〜6ヶ月 | なめらかなペースト | 1回食 | おかゆ→野菜→豆腐・白身魚 |
| モグモグ期 | 7〜8ヶ月 | 舌でつぶせる硬さ | 2回食 | 卵黄・鶏ささみも開始 |
| カミカミ期 | 9〜11ヶ月 | 歯ぐきでつぶせる硬さ | 3回食 | 手づかみ食べ開始 [2] |
| パクパク期 | 12〜18ヶ月 | 歯ぐきで噛める硬さ | 3回食+おやつ | 大人の食事から取り分け |
新しい食品を試すときは1日1品、平日の午前中に。アレルギー反応が出た場合にすぐ受診できるようにするためです
ポイント
- 最初は10倍がゆ小さじ1杯から [1]
- 新しい食品は1日1品、平日の午前中に
- 手づかみ食べは9ヶ月頃から積極的に
Q3.「鉄分が不足すると聞きました」
——母乳だけでは足りなくなるんですか?
はい。生後6ヶ月頃から母乳中の鉄分では不足します。胎児期に蓄えた鉄(貯蔵鉄)も生後4〜6ヶ月で枯渇します [3]
鉄分を含む離乳食の食材:
- 赤身の肉(鶏レバー・牛赤身)
- 赤身の魚(まぐろ・かつお)
- 卵黄(生後7ヶ月頃から)
- ほうれん草・小松菜
- 鉄強化ベビーフード・ベビーシリアル
ビタミンDも不足しやすい栄養素です。特に完全母乳で日光浴が少ない場合はビタミンD欠乏症のリスクがあります。鮭やしらすなどの魚に多く含まれます
ポイント
- 生後6ヶ月以降は鉄分の補給が必要 [3]
- 赤身の肉・魚・卵黄が鉄分の良い供給源
- ビタミンDも不足しやすい(魚・日光浴)
Q4.「食べてくれない時はどうすれば?」
——せっかく作ったのにべーっと出してしまいます……
離乳食初期に食べないのは普通です。新しい味や食感に慣れるまでに8〜15回程度の体験が必要と報告されています [4]
食べない時の対策:
- 無理に食べさせない(食事が嫌な体験になる)
- 同じ食材を日を変えて何度か試す
- 親が美味しそうに食べて見せる
- 環境を整える(テレビを消す・決まった場所で)
- 母乳・ミルクを先に飲ませすぎない
離乳食はあくまで"練習"です。1歳までは栄養の主体は母乳・ミルク。食べない日があっても、成長曲線に沿って体重が増えていれば心配いりません
ポイント
- 新しい味に慣れるには8〜15回程度の体験が必要な場合がある [4]
- 無理強い厳禁。食事を嫌な体験にしない
- 1歳までは母乳・ミルクが栄養の主体
まとめ
- 開始: 生後5〜6ヶ月、首すわり+食への興味
- 進め方: おかゆ→野菜→たんぱく質の順、1日1品ずつ
- 栄養: 鉄分とビタミンDの補給を意識
- 食べない時: 無理強いせず、繰り返し提供
離乳食は"完璧"を目指さなくて大丈夫。お子さんのペースに合わせて楽しく進めましょう。
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