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「37.5℃は熱ですか?」、体温計の種類と正しい測り方
Vol.300生活・育児

「37.5℃は熱ですか?」、体温計の種類と正しい測り方

脇・耳・おでこの正しい体温測定法と年齢別のおすすめ体温計

生活・育児全年齢5
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 3·Q&A 4問収録

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この記事のポイント

  • 脇の実測式(10分)が最も正確。予測式は目安として使い、怪しければ実測で確認
  • 乳児の平熱は36.5〜37.4℃と高め。37.5℃が一律に「発熱」とは限らない
  • 入浴後・食後・泣いた後は体温が上がる。安静30分後に測り直す

愛育病院 小児科おかもん だより Vol.300

「37.5℃は熱ですか?」、体温計の種類と正しい測り方

今号のポイント

  1. 2
    脇の実測式(10分)が最も正確。予測式は目安として使い、怪しければ実測で確認
  2. 4
    乳児の平熱は36.5〜37.4℃と高め。37.5℃が一律に「発熱」とは限らない
  3. 6
    入浴後・食後・泣いた後は体温が上がる。安静30分後に測り直す

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

「37.5℃でした。熱でしょうか?」、外来で本当によく聞かれます。体温の測り方や体温計の種類によって、同じ子どもでも0.5℃以上の差が出ることがあります。

今回は、体温計の種類ごとの精度と正しい測り方、そして平熱の考え方を整理します。

Q1.「体温計はどれがいいですか?」

お父さん「脇、耳、おでこ、いろんな体温計がありますが、どれが正確ですか?」

精度の順に並べるとこうなります

種類精度測定時間特徴
脇(実測式)最も正確10分正確だが時間がかかる
脇(予測式)15〜30秒日常使いに便利。±0.2℃程度の誤差 [1]
耳(鼓膜式)1〜2秒角度で誤差が出やすい。耳垢にも影響される
おでこ(非接触式)1秒スクリーニング向き。±0.5℃以上の誤差あり [2]

日常使いは予測式の脇で十分です。ただし、発熱かどうか微妙なとき(37.3〜37.7℃あたり)は実測式で10分間しっかり測ると確実です

ポイント

  • 最も正確なのは脇の実測式(10分) [1]
  • 日常使いは予測式でOK
  • おでこ式はスクリーニング用。正確な判断には脇で確認

Q2.「脇で正しく測るコツは?」

お父さん「ちゃんと測れているか心配です」

意外と知られていない正しい測り方があります

脇で測る正しい手順:

  1. 2
    汗を拭く(汗があると低く出る)
  2. 4
    体温計を脇の中央(くぼみの最深部)に当てる
  3. 6
    斜め下から脇の中心に向けて差し込む(体温計の先端が脇の奥に密着する角度)
  4. 8
    腕を体に密着させる(隙間があると低く出る)
  5. 10
    実測式なら10分、予測式なら電子音が鳴るまで待つ

左右で0.1〜0.3℃の差が出ることは正常です。いつも同じ側で測ると比較しやすくなります

よくある間違い:

  • 服の上から挟む → 低く出る
  • 測定中に動き回る → 不正確
  • 電子音が鳴る前に抜く → 低く出る

ポイント

  • 汗を拭いてから、脇の奥に斜め下から差し込む
  • 予測式でも電子音まで動かさない
  • 左右差は正常。毎回同じ側で測る

Q3.「37.5℃は熱ですか?」

お父さん「保育園では37.5℃以上で呼び出しがかかります。うちの子はいつも37.3℃くらいなんですが……」

乳幼児の平熱は大人より高いのです

年齢平熱の目安
新生児〜乳児36.5〜37.4℃
幼児36.5〜37.2℃
学童以降36.0〜37.0℃

37.5℃はあくまで目安です。普段37.3℃のお子さんが37.5℃になっても、それは0.2℃しか上がっていないので発熱とは言いにくい。一方、普段36.2℃の子が37.5℃なら1.3℃も上がっているので発熱と考えます。大事なのは"普段との差"です [3]

平熱の把握方法:

  • 元気なときに朝・昼・夕の3回、3日間測る
  • その平均値が「お子さんの平熱」
  • 平熱+1℃以上を発熱の目安とする

ポイント

  • 乳児の平熱は37.4℃まで正常 [3]
  • 発熱の判断は「普段の体温+1℃」が目安
  • 元気なときに平熱を把握しておく

Q4.「測るタイミングで体温が変わりますか?」

お父さん「お風呂上がりに測ったら38℃近くありました。でも元気そうなんです」

体温は1日の中で変動します。以下のタイミングは高く出やすいので注意してください

体温が高く出るタイミング:

  • 入浴後(30分〜1時間は高い)
  • 食後(消化による代謝熱)
  • 泣いた後・運動後(筋肉の発熱)
  • 厚着・布団の中(放熱が妨げられる)
  • 夕方(日内変動で朝より0.5℃高い)

怪しいと思ったら、安静にして30分後に測り直す。2回とも高ければ本当の発熱です

低体温にも注意:

  • 35.5℃以下が続く場合は要注意
  • 新生児は環境温度に影響されやすい
  • 低体温が続く場合は受診を

ポイント

  • 入浴後・食後・泣いた後は高く出る
  • 怪しければ30分後に測り直す
  • 夕方は朝より0.5℃高いのが正常

まとめ

  • 体温計: 日常は予測式、微妙なときは実測式10分
  • 測り方: 汗を拭いて、脇の奥に斜め下から
  • 平熱: 乳児は37.4℃まで正常。「普段+1℃」が発熱の目安
  • タイミング: 入浴後・食後・泣いた後は高く出る。30分後に再検

お子さんの平熱を元気なときに把握しておくことが、いざというときの一番の備えです。

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愛育病院 小児科 おかもん先生

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