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春から始める子どもの紫外線対策、日焼け止めは何ヶ月から?SPFの選び方は?
Vol.476皮膚

春から始める子どもの紫外線対策、日焼け止めは何ヶ月から?SPFの選び方は?

赤ちゃん・幼児の日焼け止めの選び方、塗り方、帽子・服装の工夫をQ&Aで解説

皮膚0〜6ヶ月・6〜12ヶ月・1〜3歳・3〜6歳10
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 8·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • 紫外線量は3月から急増。4月には真夏の8割に達するため、春からの対策が重要
  • 生後6ヶ月未満は日焼け止めより物理的遮光(帽子・日よけ)が基本。6ヶ月以降はSPF15〜30で十分
  • 「紫外線吸収剤フリー」を選べば肌への刺激が少ない。塗り直しは2時間ごとが目安

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.476

春から始める子どもの紫外線対策、日焼け止めは何ヶ月から?SPFの選び方は?

今号のポイント

  1. 2
    紫外線量は3月から急増。4月には真夏の8割に達するため、春からの対策が重要
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    生後6ヶ月未満は日焼け止めより物理的遮光(帽子・日よけ)が基本。6ヶ月以降はSPF15〜30で十分
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    「紫外線吸収剤フリー」を選べば肌への刺激が少ない。塗り直しは2時間ごとが目安

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

「日焼け止めっていつから塗っていいの?」「SPFは高いほうがいいの?」、桜の季節になると、外来でもこうしたご質問が急に増えます。「紫外線対策=夏」というイメージを持つ方は多いのですが、実は3月から紫外線量は急激に増え始めます [1]。今回は、春からのお子さんの紫外線対策について、よくあるギモンにお答えします。

Q1.「春から紫外線対策が必要なのですか?夏からでは遅いですか?」

——まだ3月なのに日焼け止めが必要ですか?夏になってからで大丈夫では?

気象庁のつくばのデータでは、3月のUVインデックスの日最大値はすでに"中程度〜強い"レベルに達します [1]。4月には真夏に近い数値まで上がり、春の日差しは穏やかに見えても紫外線量は侮れません

月別UVインデックスの推移(つくば・快晴時日最大値の目安)[1]:

UVインデックス

1〜2月
2〜3
3月
4〜6
4月
6〜8
5〜8月
8〜10

リスクレベル

1〜2月
低い〜中程度
3月
中程度〜強い
4月
強い〜非常に強い
5〜8月
非常に強い〜極端に強い

さらに、春は冬の間に紫外線をほとんど浴びていない"慣れていない肌"で急に強い紫外線を受けるため、思った以上にダメージを受けやすいのです [2]。お花見やお散歩で長時間外にいることも増えますから、3月から対策を始めるのが理想です

ポイント

  • 3月のUVインデックスはすでに中程度〜強いレベル [1]
  • 4月には真夏に近い紫外線量に達する [1]
  • 冬明けの肌は紫外線に対する防御力が低い [2]

Q2.「赤ちゃんに日焼け止めを塗ってもいいのは何ヶ月からですか?」

——うちの子はまだ4ヶ月なのですが、日焼け止めを塗ってもいいですか?

米国小児科学会(AAP)とFDAの共通見解として、生後6ヶ月未満の赤ちゃんには日焼け止めの使用を基本的に避けることが推奨されています [3][4]。肌のバリア機能がまだ未熟で、日焼け止めの成分を吸収しやすいためです

年齢別の紫外線対策 [3][4]:

年齢推奨される対策
生後6ヶ月未満直射日光を避ける。帽子・長袖・ベビーカーの日よけで物理的に遮光する。やむを得ない場合は顔など小さな範囲に少量の日焼け止めを使用
生後6ヶ月〜1歳ベビー用日焼け止め(SPF15〜30)を使用可能。帽子・衣服との併用が理想
1歳〜就学前子ども用日焼け止めを外遊び前に塗る習慣をつける。帽子を忘れずに

6ヶ月未満でも、やむを得ず日差しの強い場所に行く場合は、顔や手の甲など露出する部分にだけ少量の日焼け止めを塗ることはAAPも許容しています [3]。ただし原則は物理的遮光、つば広の帽子、薄手の長袖、ベビーカーの幌を活用してください

ポイント

  • 生後6ヶ月未満は物理的遮光が基本 [3][4]
  • 6ヶ月以降はベビー用日焼け止めが使用可能 [3]
  • やむを得ない場合は6ヶ月未満でも小さな範囲に少量の使用はOK [3]

Q3.「SPFやPAはどう選べばいいですか?"紫外線吸収剤フリー"って何ですか?」

——ドラッグストアに行くとSPF50の日焼け止めがたくさん並んでいて、子どもにもこれくらい強いものが必要なのかなと悩みます

お子さんの日常使いにはSPF15〜30、PA++程度で十分です [4][5]。日本小児皮膚科学会でも同様の推奨をしています [5]。SPFが高いほど良いと思いがちですが、SPF30で紫外線(UVB)の約97%、SPF50で約98%をカットするので、差はわずか1%です [6]

SPF・PAの選び方ガイド [4][5][6]:

場面SPFPA備考
日常の外遊び・お散歩15〜30++程度普段使いはこれで十分 [5]
海・プール・運動会30〜50+++程度汗や水で落ちやすいのでこまめに塗り直す

もう一つ大切なのが"紫外線吸収剤フリー"(ノンケミカル)かどうかです [5][6]

紫外線防止剤の2タイプ [6]:

タイプ成分例仕組み子どもへの適性
紫外線吸収剤オキシベンゾン、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル紫外線を化学的に吸収して熱に変換肌への刺激が強めでかぶれの原因になることがある
紫外線散乱剤(ノンケミカル)酸化亜鉛、酸化チタン紫外線を物理的に反射・散乱肌への刺激が少なく、子どもにおすすめ [5][6]

パッケージに"紫外線吸収剤フリー"や"ノンケミカル"と書かれているものを選ぶと安心です [5]。加えて、石鹸やお湯で簡単に落とせるタイプを選ぶと、お風呂でゴシゴシこする必要がなくお子さんの肌に優しいです

ポイント

  • 日常使いはSPF15〜30、PA++で十分 [4][5]
  • 紫外線吸収剤フリー(ノンケミカル)を選ぶと肌への刺激が少ない [5][6]
  • 石鹸やお湯で落とせるタイプがおすすめ

Q4.「日焼け止めの正しい塗り方と塗り直しのタイミングは?」

——塗っているつもりでも日焼けしてしまうことがあります。塗り方が足りないのでしょうか?

その可能性は大いにあります。日焼け止めの効果を発揮させるには"量"と"塗り直し"が決定的に重要です [5][7]

正しい塗り方 [5][7]:

部位適量の目安
クリームタイプならパール粒大(7〜8mm)を2回重ね塗り。液体タイプなら1円玉大を2回
腕(片方)クリームをストライプ状に2本線を引き、まんべんなく伸ばす
首・耳の裏・足の甲塗り忘れが多い部位。意識して塗る

塗り直しのタイミング [3][7]:

状況塗り直し目安
通常の外遊び2〜3時間ごとに重ね塗り [7]
水遊び・汗をかいた後タオルで拭いたらすぐ塗り直す [3]
ウォータープルーフでも完全に落ちないわけではない。2時間を目安に塗り直す [3]

よくある失敗は"量が少なすぎる"ことです [7]。SPF30の日焼け止めも、薄く塗ればSPF10程度の効果しか得られません。"ちょっと多いかな?"と感じるくらいがちょうどいい量です。また、外出の15〜30分前に塗ると、肌にしっかりなじんでから紫外線を受けられます [3]

ポイント

  • 量が少ないと表示どおりの効果が出ない。たっぷり塗る [7]
  • 2〜3時間ごとに塗り直す [3][7]
  • 外出の15〜30分前に塗るのがベスト [3]

Q5.「日焼け止め以外にできる紫外線対策はありますか?」

——子どもが日焼け止めを嫌がるので、他にできることはないでしょうか?

日焼け止めが使えない・嫌がる場合でも、物理的な対策でかなりの紫外線をカットできます [4][8]。むしろ帽子や衣服は塗り直しの手間もなく確実です

日焼け止め以外の紫外線対策 [4][8]:

対策効果・ポイント
つば広の帽子つばの広い帽子は顔への紫外線を大きく減らせる [8]。後ろにもフラップがあるタイプなら首も保護できる
UVカット素材の衣服UPF(紫外線保護指数)15以上の衣服が有効。濃い色・織りの密な生地ほどカット率が高い [8]
時間帯の工夫午前10時〜午後2時が紫外線のピーク [4]。この時間帯の外出をずらすだけで曝露量を大幅に減らせる
日陰の活用木陰やパラソルの下でも散乱光で遊べる。紫外線量は直射日光の約50%に低減 [8]
ベビーカーの日よけ幌をしっかり下ろす。UVカットブランケットの併用も効果的
サングラス子ども用のUV400カットレンズで目を保護。特に水辺・砂場では反射紫外線が強い [8]

特におすすめしたいのが"時間帯の工夫"です [4]。紫外線量が最も強い午前10時〜午後2時を避けて、朝や夕方にお散歩や外遊びをするだけで、日焼け止めなしでもリスクを大きく減らせます。日焼け止めを嫌がるお子さんには、帽子+長袖+時間帯シフトの組み合わせが現実的です

ポイント

  • つば広の帽子で顔への紫外線を大幅にカット [8]
  • 午前10時〜午後2時を避けるだけで曝露量が大幅に減る [4]
  • 日焼け止めが使えない場合は帽子+衣服+時間帯の工夫で十分対応可能

まとめ

  • 紫外線量は3月から急増し、4月には真夏に近い水準に達する。春から対策を始める [1]
  • 生後6ヶ月未満は物理的遮光(帽子・日よけ・長袖)が基本。日焼け止めは6ヶ月以降 [3][4]
  • 日常使いはSPF15〜30、ノンケミカルタイプで十分。石鹸で落とせるものを選ぶ [4][5]
  • たっぷり塗って、2〜3時間ごとに塗り直すのが効果を出すコツ [3][7]
  • 日焼け止めが使えないときは帽子+衣服+時間帯の工夫で対応 [4][8]

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