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「鼻水が黄色くて止まりません」、副鼻腔炎
Vol.209耳・鼻・のど

「鼻水が黄色くて止まりません」、副鼻腔炎

- 風邪の後に起こりやすい

耳・鼻・のど全年齢5
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 5·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • - 風邪の後に起こりやすい
  • - 鼻水が10日以上続いたら疑う
  • - 急性と慢性がある

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.209

「鼻水が黄色くて止まりません」、副鼻腔炎

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

鼻の周りには「副鼻腔」という空洞があります。ここに炎症が起こるのが副鼻腔炎です。風邪の後に黄色い鼻水がなかなか止まらない、というご相談は外来でも本当によくいただきます。子どもは1年に6〜8回風邪をひきますから、その延長で副鼻腔炎も繰り返しやすいんですね。今回は小児の副鼻腔炎について、ひととおり整理してお伝えします。

Q1.「副鼻腔炎とは?」

——風邪の後に黄色い鼻水が続いています

副鼻腔炎は、副鼻腔に細菌やウイルスが感染して膿がたまる病気です [1]

基本情報詳細
原因ウイルス性上気道炎に続発する細菌感染
原因菌肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラキセラ
頻度風邪の約5-10%が副鼻腔炎に移行
急性30日未満 [1]
慢性12週間以上持続 [1]
風邪との見分け方
風邪:鼻水は10日以内に改善
副鼻腔炎:鼻水が10日以上改善なく持続
副鼻腔炎:一度改善した後に再悪化(二峰性経過)

ポイント

  • 風邪の後に起こりやすい
  • 鼻水が10日以上続いたら疑う
  • 急性と慢性がある

Q2.「どんな症状ですか?」

——どんな症状が出ますか?

年齢によって症状が異なります [2]

症状詳細
鼻汁黄色〜緑色の膿性鼻汁
鼻閉鼻が詰まる
後鼻漏鼻水がのどに落ちて咳の原因に
頭痛学童に多い。額や頬の痛み
顔面痛頬や目の周りの痛み
発熱39℃以上かつ膿性鼻汁が3日以上(重症型)[3]
口臭膿性鼻汁による

「小さな子どもは咳と鼻水が主な症状で、頭痛や顔面痛を訴えることは少ないです。」

ポイント

  • 黄色〜緑色の鼻水が続く
  • 後鼻漏による咳が多い
  • 小児は咳と鼻水が主症状

Q3.「治療はどうしますか?」

——抗菌薬は必要ですか?

重症度に応じて治療方針を決めます [3]

重症度治療
軽症経過観察。約60%が自然治癒
中等症以上アモキシシリン内服 10-14日間
改善しない場合抗菌薬の変更、耳鼻科紹介
補助的な治療
鼻吸引(こまめに鼻水を除去)
生理食塩水による鼻洗浄
鼻噴霧ステロイド(医師の判断で)

「鼻吸引をこまめに行うことが治療の基本です。鼻水をしっかり出してあげると、副鼻腔から膿が流れ出やすくなります。」

ポイント

  • 軽症は自然治癒が期待できる
  • 中等症以上は抗菌薬を使用
  • 鼻吸引が治療の基本

Q4.「慢性副鼻腔炎とは?」

——副鼻腔炎が長引いています

12週間以上症状が続く場合を慢性副鼻腔炎と呼びます [4]

慢性副鼻腔炎の特徴詳細
持続期間12週間以上
症状鼻閉、後鼻漏、咳が持続
リスク因子アレルギー性鼻炎、アデノイド肥大
検査CT検査で副鼻腔の状態を確認
治療
長期のマクロライド少量療法
鼻噴霧ステロイド
アデノイド切除術(必要に応じて)
内視鏡下副鼻腔手術(まれ)

ポイント

  • 12週間以上続くと慢性
  • アレルギー性鼻炎の合併が多い
  • 長期的な治療計画が必要

Q5.「家庭でできるケアは?」

——家でできることはありますか?

鼻のケアが重要です [5]

ケア方法
鼻吸引電動鼻吸い器が効果的
鼻洗浄生理食塩水で鼻うがい(4歳以上推奨)
加湿部屋の湿度を50-60%に保つ
水分補給鼻汁を柔らかくする
頭を高く就寝時にタオルで少し高くする

「鼻洗浄(鼻うがい)は副鼻腔炎の治療・予防に有効です。市販の鼻洗浄キットを利用すると簡単です。」

ポイント

  • 鼻吸引と鼻洗浄が有効
  • 加湿と水分補給も大切
  • 鼻洗浄キットが便利

今号のまとめ

  • 鼻水が10日以上改善しない場合は副鼻腔炎を疑う
  • 軽症は自然治癒、中等症以上は抗菌薬
  • 鼻吸引が治療の基本
  • 12週間以上続くと慢性副鼻腔炎
  • 鼻洗浄が治療・予防に有効

あわせて読みたい

  • Vol.166「アレルギー性鼻炎」
  • Vol.208「鼻出血」
  • Vol.203「小児の咳の見分け方」
  • Vol.205「滲出性中耳炎」

ご質問・ご感想

「鼻水がずっと続いています」「鼻洗浄のやり方を知りたい」など、ご経験やご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さまの症状についてはかかりつけの小児科医にご相談ください。

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