愛育病院 小児科おかもん だより Vol.302
「いつから靴を履かせる?」、正しいサイズ選びと足の発達
今号のポイント
- 2ファーストシューズは「10歩安定して歩けてから」。早すぎる靴は不要
- 4つま先に約1cm(指1本分)の余裕が目安。3ヶ月ごとにサイズチェック
- 6お下がり靴はかかとが偏って減っており、足の発達に悪影響の可能性あり
こんにちは。愛育病院小児科のおかもんです。
「歩き始めたらすぐ靴を買うべき?」「どんな靴がいいの?」。外来で意外と多いのが靴選びの相談です。足の骨は3歳頃まで大部分が軟骨なので、合わない靴は発達に影響します。今回はファーストシューズの時期と選び方を整理します。
Q1.「いつから靴を履かせればいいですか?」
——つかまり立ちを始めたので靴を買おうと思っています
まだ早いです。靴が必要になるのは、屋外を歩くときです
ファーストシューズの時期:
- 室内で10歩以上安定して歩けるようになってから [1]
- 目安は1歳〜1歳3ヶ月頃(個人差大)
- それまでは裸足が最良
裸足で歩くことで足裏の感覚が発達し、バランス感覚が養われます。室内では靴下も滑りやすいので、できるだけ裸足がおすすめです [2]
ポイント
- ファーストシューズは10歩安定して歩けてから [1]
- 室内は裸足が最良(足裏の感覚発達のため)
- 靴下も滑りやすいので室内では不要
Q2.「靴のサイズはどう選べばいいですか?」
——すぐ大きくなるから大きめを買いたいのですが……
それはNGです。大きすぎる靴は足が靴の中で滑り、指が変形したり、転倒の原因になります
正しいサイズの選び方:
- 2足のサイズを実測する: 靴屋でフットメジャーを使う
- 4つま先に約1cm(指1本分)の余裕が目安
- 6かかとがしっかりフィットしていること
- 8甲の高さも合っていること(紐やベルクロで調整)
サイズチェックの頻度:
- 3歳まで: 約3ヶ月ごと(半年で0.5〜1cmサイズアップ)
- 3歳以降: 約半年ごと
子どもは靴がきつくても自分から言わないことが多い。定期的に親が確認してあげてください。中敷きを取り出して足を乗せてみると、サイズが合っているか一目瞭然です
ポイント
- つま先に約1cmの余裕。大きすぎもNG [3]
- 3歳まで3ヶ月ごとにサイズチェック
- 中敷きに足を乗せて確認するのが簡単
Q3.「お下がり靴はダメですか?」
——上の子の靴がきれいに残っているので使いたいのですが
基本的にはおすすめしません。理由は靴底とかかと部分にあります
お下がり靴の問題点:
- かかとの偏り: 前の子の歩き方の癖で靴底が偏って減っている [4]
- 型崩れ: 前の子の足型に変形している
- クッション劣化: 衝撃吸収力が低下している
お下がりを使う場合は、靴底の減り方を確認してください。左右均等にほぼ減っていなければ使えることもあります。ただし靴は消耗品と考えて、できれば新しいものを
ポイント
- お下がり靴はかかとの偏り・型崩れが問題 [4]
- 使う場合は靴底の減り方を確認
- 靴は消耗品。できれば新品を
Q4.「扁平足や内股が気になります」
——うちの子、足の裏がぺったんこなんですが……
3歳未満の扁平足はほぼ全員にある正常な状態です。足裏の脂肪が厚いのと、土踏まずの形成がまだ途中だからです。通常6〜8歳頃に土踏まずが完成します [5]
足の発達を促すために:
- 裸足遊び: 芝生や砂場を裸足で歩く
- つま先立ち遊び: 足のアーチ形成を促す
- ジャンプ遊び: 足の筋力強化
- タオルギャザー: 足の指でタオルをたぐり寄せる
靴選びで気をつけること:
- 足のアーチを「矯正」する靴は基本的に不要
- 柔らかすぎる靴より適度な硬さのソール
- かかと部分がしっかりした構造のもの
ポイント
- 3歳未満の扁平足は正常。6〜8歳で土踏まず完成 [5]
- 裸足遊びが足の発達に最も効果的
- 「矯正靴」はほとんどの場合不要
まとめ
- 時期: 10歩歩けるようになったらファーストシューズ
- サイズ: つま先に1cmの余裕。3ヶ月ごとに確認
- お下がり: かかとの偏りがあるので基本NG
- 扁平足: 3歳未満は正常。裸足遊びが一番の対策
足は体全体の土台です。適切な靴選びで健やかな発達をサポートしましょう。
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