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「けいれん時の動画ガイド」、何をして、何をしないか
Vol.450救急

「けいれん時の動画ガイド」、何をして、何をしないか

けいれんが起きたときの初期対応と動画撮影のポイントを解説します

救急・・・4
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 4·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • 5分以上続く・左右差・意識が戻らない場合は即119番
  • 口に何も入れない、押さえつけない
  • 可能なら動画撮影が診断に極めて有用

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.450

「けいれん時の動画ガイド」、何をして、何をしないか

今号のポイント

  1. 2
    5分以上続く・左右差・意識が戻らない場合は即119番
  2. 4
    口に何も入れない、押さえつけない
  3. 6
    可能なら動画撮影が診断に極めて有用

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

わが子がけいれんする姿を目の当たりにしたとき、誰もがパニックになります。でも最初の5分の対応で予後が変わります。今回は家庭でできる「正しい対応」と「見てほしい情報」を整理します。

けいれんを見たら最初にすること

順番行動
1時計を見る(開始時刻)
2安全な場所へ移動(畳・床)
3横向きに寝かせる
4周囲の危険物を除ける
5可能なら動画撮影
65分続いたら119番

横向き(回復体位)にすることで、嘔吐物の誤嚥を防げます [1]。

⚠️やってはいけないこと
  • 口に指・箸・ハンカチを入れる
  • 強く押さえつける
  • 体をゆする
  • 水を飲ませる

口に物を入れるのは最も危険な誤対応です。舌を噛む心配は不要で、むしろ物で気道を塞いでしまいます [1]。

ポイント

  • 横向き+見守り
  • 口に何も入れない
  • 時刻を記録

119番の判断

即119番
5分以上続く(熱性けいれんでも)
左右差がある
終わっても意識が戻らない
繰り返す
1歳未満
6歳以上で初めて
嘔吐・頭部外傷を伴う
様子見可能
5分以内に治まる
発熱に伴う単純型熱性けいれん
すぐに意識回復
初回でも短時間なら翌日受診可

熱性けいれんの多くは5分以内に治まります [2]。5分以上続く「けいれん重積」は脳への影響が心配されます。

ポイント

  • 5分ルールで判断 [2]
  • 左右差は脳病変疑い
  • 意識が戻らないは重症サイン

動画撮影のポイント

診断上、最も価値があるのはスマホの動画です。外来で見せていただけると、種類・鑑別が一段と明確になります [3]。

撮影のコツ
顔全体が入るように
手足の動きがわかる角度
明るい場所で
左右差を確認
目の動き(眼球偏位)
呼びかけに対する反応
💡恥ずかしがらず撮って

「撮影している余裕なんて」と思うかもしれません。でも1-2秒でも十分。診断の決め手になります。

ポイント

  • 1-2秒でも撮る価値大 [3]
  • 顔・手足・全身
  • 呼びかけ反応も

熱性けいれんの基本

タイプ特徴
単純型左右対称、5分以内、1回、15分以内に意識回復
複雑型非対称 or 15分以上 or 24時間以内に複数回

6か月〜6歳の子どもの3-5%が経験する、ありふれた一過性現象です [2]。再発率は30%、てんかん移行率は1%程度とされます。

ポイント

  • 発症は6か月〜6歳
  • 単純型は予後良好 [2]
  • 再発は30%だが稀にけいれん重積へ

けいれんが治まったら

対応
そのまま横向きで見守り
呼吸・顔色確認
体温測定
医療機関へ連絡
動画があれば持参
受診時間を記録
コンコン先生
🏥

おかもん先生より

救急外来で親御さんがパニックになって「何分続いたかわからない」と言われることがとても多い。その場で時計を見る余裕はないかもしれません。でもスマホの録画開始時刻が残るので、動画を撮ることで「何時何分から」が自動的に記録されます。動画は最強の診療情報です。

ポイント

  • 横向きで見守り継続
  • 動画を必ず持参
  • 受診時間の記録を

受診時の持参物

  • けいれんの動画(あれば)
  • 発熱の経過・体温推移
  • 既往症・普段の薬
  • 母子手帳
  • 保険証

まとめ

  • 横向きに寝かせ、口に何も入れない
  • 5分以上続いたら119番
  • 動画撮影が診断の決め手
  • 単純型熱性けいれんは予後良好
  • 冷静な初期対応が予後を守る

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愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。

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※ この記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さんの症状が心配な場合は、かかりつけの小児科医にご相談ください。

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