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先天性股関節脱臼|見分け方と受診のタイミング
Vol.224骨・関節

先天性股関節脱臼|見分け方と受診のタイミング

1,000人に1〜3人に見られる先天性股関節脱臼の症状、家庭でのチェック方法、整形外科受診の目安を解説します。

骨・関節0〜6ヶ月5
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 5·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • - 1,000人に1-3人に見られる
  • - 女児に多い
  • - 早期発見が非常に重要

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.224

「脚の開きが悪いです」、先天性股関節脱臼

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

発育性股関節形成不全(DDH、旧称:先天性股関節脱臼)は、股関節が不安定で脱臼しやすい状態です。早期発見と早期治療が要で、見逃すと歩行障害につながります。今回はDDHの見つけ方・治し方を整理します。

Q1.「発育性股関節形成不全とは?」

——脚のしわが左右で違うと言われました

DDHは股関節の臼蓋(受け皿)が浅く、大腿骨頭が不安定になる状態です [1]

基本情報詳細
頻度約1,000人に1〜3人 [1]
男女比女児に多い(要確認:文献により4〜8:1と幅あり) [1]
リスク因子女児、骨盤位分娩、家族歴 [1][2]
左右左側に多い [1]
リスク因子
家族歴(親や兄弟にDDH)
女児
骨盤位(逆子)での分娩
第一子
冬生まれ(厚着で脚が伸展位に)

ポイント

  • 1,000人に1-3人に見られる
  • 女児に多い
  • 早期発見が非常に重要

Q2.「どうやって見つけますか?」

——家でもチェックできますか?

次のサインに注意してください [2]

チェックポイント方法
脚のしわの非対称おむつ替え時に太もものしわを比較
開排制限脚を開いた時に左右差がある
脚の長さの左右差膝を立てた時に高さが違う
クリック音股関節を動かした時の音
スクリーニングの機会
出生時の診察
1か月健診
3-4か月健診(最も重要)
超音波検査(疑いがある場合)

「3〜4か月健診が最大のスクリーニング機会です。開排制限の有無は必ず確認します。」

ポイント

  • 脚のしわの左右差に注意
  • 開排制限が重要なサイン
  • 3-4か月健診で必ずチェック

Q3.「治療はどうしますか?」

——早く見つかれば治りますか?

早期発見・早期治療で、ほとんどのお子さんは正常な発達経過をとります [3]

月齢治療
0〜3か月リーメンビューゲル装具(整復率は約80〜90%)[3](要確認:日本小児整形外科学会ガイドラインでは生後1か月未満の装着は原則推奨されない [1])
3〜6か月リーメンビューゲル装具 [3]
6か月以降牽引治療、徒手整復 [1]
1歳以降観血的(手術)整復となることが多い [1]
リーメンビューゲル装具
脚を開いた状態に保つ装具
24時間装着(入浴時も)
約2-3か月間使用
装着中もおむつ替え可能

「早期(乳児期前半)に治療を始めれば装具だけで整復できることが多く、発見が遅れるほど手術が必要になります [1][3]。」

ポイント

  • 3か月以内の治療開始が理想
  • リーメンビューゲル装具が第一選択
  • 早期治療でほぼ正常に

Q4.「予防はできますか?」

——DDHを予防する方法はありますか?

抱っこの仕方と衣服の選び方で、リスクはぐっと減らせます [4]

予防策内容
コアラ抱っこ脚をM字に開いた抱っこ
おくるみの注意脚を伸ばした状態で巻かない
ゆったりした衣服脚が自由に動ける服
スリングの使い方脚が開いた状態になるように

「脚をまっすぐ伸ばして固定するおくるみはDDHのリスクを高めます。赤ちゃんの股関節はM字開脚が自然な姿勢です [4]。」

ポイント

  • M字開脚の抱っこが大切
  • おくるみで脚を伸ばさない
  • 脚が自由に動ける衣服を

Q5.「見逃された場合はどうなりますか?」

——歩き始めてから気づくこともありますか?

歩き始めてから見つかるケースも一定数あります [5]

遅発見のサイン詳細
跛行(びっこ)片脚をかばって歩く
脚の長さの左右差靴底の減り方が違う
お尻の左右差しわの位置が違う

「歩行開始後に見つかると手術の可能性が高くなります。だからこそ、3〜4か月健診でのスクリーニングが重要なのです。」

ポイント

  • 歩行開始後でも見つかることがある
  • 遅発見は手術が必要になりやすい
  • 3-4か月健診のスクリーニングが重要

今号のまとめ

  • DDHは1,000人に1-3人。女児に多い
  • 脚のしわの左右差、開排制限がサイン
  • 3-4か月健診が最も重要なスクリーニング
  • 早期治療(3か月以内)でほぼ治癒
  • M字開脚の抱っこが予防に大切

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  • Vol.219「O脚・X脚」
  • Vol.220「扁平足」
  • Vol.226「側弯症」

ご質問・ご感想

「脚の開きが悪いと言われました」「装具について教えてほしい」など、ご経験やご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

愛育病院 小児科 おかもん先生

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