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小学校入学前の最終チェック、就学時健診FAQ
Vol.92健診

小学校入学前の最終チェック、就学時健診FAQ

- 視力・聴力・内科・歯科・知的発達の5項目

健診6〜12歳6
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 5·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • - 視力・聴力・内科・歯科・知的発達の5項目
  • - 行動観察も評価の一部
  • - 入学予定の小学校で実施(港区は9〜10月頃に通知)

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.092

小学校入学前の最終チェック、就学時健診FAQ

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

年長さんの秋になると、入学予定の小学校で就学時健診が行われます。「健診で何をチェックするの?」「引っかかったら入学できないの?」と不安に思う保護者の方も多いのではないでしょうか。今回は、就学時健診について気になるポイントをQ&A形式でお伝えします。

Q1.「就学時健診では何をチェックされますか?」

——初めての小学校で、何をされるのかイメージが湧きません……

就学時健診は学校保健安全法に基づいて実施される法定健診で、大きく5つの項目をチェックします [1]。①視力検査(ランドルト環)、②聴力検査(オージオメーター)、③内科健診(心雑音、脊柱側弯など)、④歯科健診(永久歯の萌出、虫歯)、⑤知的発達の評価(名前・住所が言えるか、図形の模写、数の理解など)です。加えて、待ち時間中の行動(椅子に座っていられるか、順番を待てるかなど)も観察されています。全体で1〜2時間程度です。

ポイント

  • 視力・聴力・内科・歯科・知的発達の5項目
  • 行動観察も評価の一部
  • 入学予定の小学校で実施(港区は9〜10月頃に通知)

Q2.「『要精密検査』と言われました。入学できますか?」

——視力で引っかかって『眼科を受診してください』と言われたんですが、入学に影響しますか?

ご安心ください。就学時健診の結果で入学ができなくなることはありません [1]。『要精密検査』は『入学までに治療や対応が必要かもしれない』という意味です。視力の例で言えば、弱視の治療は年齢が早いほど効果的で、6歳を過ぎると治療効果が下がるため [2]、就学時健診での発見は『最後のチャンス』とも言えます。指示された医療機関を速やかに受診し、結果を学校に報告してください。

ポイント

  • 就学時健診の結果で入学できなくなることはない
  • 「要精密検査」=入学までに対応すべきことがある、という意味
  • 弱視は早期治療が鍵。就学時健診が最後の発見チャンス

Q3.「発達に不安があります。就学相談は受けたほうがいいですか?」

——うちの子は少し落ち着きがなくて……就学相談ってどういうものですか?

発達に不安がある場合は、就学相談を受けることをお勧めします。港区教育委員会の就学相談窓口に連絡すると、専門のスタッフがお子さんの様子を丁寧に評価し、最も適した学びの場を一緒に考えてくれます [3]。選択肢は、通常学級、通級指導教室(普段は通常学級で週数時間だけ個別指導)、特別支援学級など多様です。通級指導教室は『友達と一緒に学びながら、苦手なところだけサポートを受ける』仕組みで、利用するお子さんは年々増えています。就学相談は年長の夏頃から始まるので、就学時健診を待たずに早めに相談を始めることも可能です。

ポイント

  • 就学相談は「排除」ではなく「最適な学びの場を見つける」プロセス
  • 通常学級・通級・特別支援学級など多様な選択肢がある
  • 就学時健診より前に相談を始めることも可能

Q4.「就学時健診で泣いてしまった/固まってしまった場合は?」

——緊張して何も答えられなかったらどうしよう……

初めての小学校、知らない大人に囲まれて緊張するのは当然です。泣いたり固まったりしたからといって、それだけで否定的な評価をされることはありません [4]。検査担当の先生方は子どもの緊張を理解していますし、普段の様子も含めて総合的に判断します。お子さんには事前に『小学校に行って、お医者さんに身体を見てもらうよ』『先生がお名前を聞いたり、絵を描いてもらったりするよ』と簡単に説明しておくと安心です。

ポイント

  • 緊張して泣く・固まるのは想定内。それだけで否定的評価にはならない
  • 事前に「何をするか」を簡単に伝えておくと安心
  • 普段の様子も含めて総合的に判断される

Q5.「入学前に家庭でできる準備はありますか?」

——ひらがなが読めないとダメですか?何かしておくべきことはありますか?

ひらがなが完璧に読める必要はありません。入学前に家庭で意識しておくとよいのは、①生活リズム(早寝早起き・朝ごはん)、②自分の名前をフルネームで言える、③着替え・トイレが一人でできる、④15〜20分程度椅子に座っていられる、⑤簡単なルールを守れる(順番を待つ、話を聞くなど)の5つです [5]。学習面よりも『基本的な生活習慣と集団ルール』の方が、入学後のスムーズなスタートに直結します。

ポイント

  • ひらがなの完全習得は入学前に必須ではない
  • 生活リズム・自分の名前・着替えとトイレの自立・椅子に座る・ルールを守るの5つ
  • 学習よりも「基本的生活習慣」が入学後の適応に直結

今号のまとめ

  • 就学時健診は視力・聴力・内科・歯科・知的発達の5項目をチェックする法定健診です
  • 結果で入学できなくなることはありません。「要精密検査」は入学までの対応の提案です
  • 就学相談はお子さんに合った学びの場を見つけるためのプロセスです
  • 緊張して泣いても大丈夫。総合的に判断されます
  • 入学前の準備は「生活習慣」が最優先です

あわせて読みたい

  • Vol.91「5歳児健診FAQ」
  • Vol.90「斜視・弱視のスクリーニング」
  • Vol.97「健診で『要経過観察』と言われたら」

ご質問・ご感想

「就学時健診のことがよくわかった」「就学相談の体験談を聞きたい」など、ご感想やご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さまの症状についてはかかりつけの小児科医にご相談ください。

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