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「通級ってどんなところ?」、通級指導教室の基礎知識
Vol.131発達

「通級ってどんなところ?」、通級指導教室の基礎知識

- 通級は通常学級に在籍しながら個別指導を受ける

発達6〜12歳5
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 5·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • - 通級は通常学級に在籍しながら個別指導を受ける
  • - 週1-8時間の個別指導
  • - 通常学級での学習がおおむね可能なお子さんが対象

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.131

「通級ってどんなところ?」、通級指導教室の基礎知識

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

通級指導教室は、通常学級に在籍しながら、週に数時間だけ別室で個別の指導を受ける制度です。発達障害のあるお子さんの利用が増えており、2022年度は全国で約18万人が利用しています。今回は、通級の対象や内容についてお伝えします。

Q1.「通級指導教室とは?」

——通級と特別支援学級の違いが分かりません

最大の違いは在籍先です [1]。通級のお子さんは通常学級に在籍し、週1-8時間だけ別室(通級指導教室)で個別指導を受けます。それ以外の時間は通常学級で授業を受けます。

通級指導教室

在籍
通常学級
個別指導の時間
週1-8時間
カリキュラム
通常+個別指導
学級サイズ
通常は35-40人
通知表
通常学級のもの

特別支援学級

在籍
支援学級
個別指導の時間
常時(交流学級との行き来あり)
カリキュラム
個別のカリキュラム
学級サイズ
8人以下
通知表
個別の評価

ポイント

  • 通級は通常学級に在籍しながら個別指導を受ける
  • 週1-8時間の個別指導
  • 通常学級での学習がおおむね可能なお子さんが対象

Q2.「通級ではどんなことをするのですか?」

——具体的にどんな指導を受けられますか?

お子さんの課題に合わせた個別の指導が行われます [2]

指導内容具体例
自立活動感情コントロール、対人スキル、ストレス対処
学習の補充読み書きの支援、計算の基礎固め
コミュニケーション話し方、聞き方、場面に応じた言葉遣い
行動の調整衝動のコントロール、切り替えの練習
感覚統合感覚の過敏さへの対処法

「指導は個別指導計画に基づき、お子さんの目標に合わせて進められます。通級の担当教師は特別支援教育の専門研修を受けた教師です。」

ポイント

  • お子さんの課題に合わせた個別指導
  • 社会性・学習・コミュニケーション等を支援
  • 専門研修を受けた教師が担当

Q3.「通級を利用するメリット・デメリットは?」

——通級に通うことで、いじめられたりしませんか?

メリットとデメリットを整理します [3]

メリットデメリット
通常学級で友達と学べる授業を抜ける時間がある
個別の苦手に対応できる他校通級の場合、移動の負担
安心できる場所が学校内にあるクラスメイトに説明が必要な場合がある
自己理解が深まる通級担当と担任の連携が不十分な場合がある

「いじめの心配について、多くの学校では通級への理解を深める取り組みが行われています。『めがねをかけるのと同じように、苦手を助けてもらう場所』という説明が分かりやすいです。」

ポイント

  • 通常学級での生活を維持しながら個別支援を受けられる
  • 授業を抜ける時間の調整が必要
  • クラスへの理解促進が重要

Q4.「通級を利用するにはどうすればいいですか?」

——通級を利用するための手続きを教えてください

以下の流れで進めます [4]

ステップ内容
①担任に相談お子さんの困り事を伝える
②校内委員会での検討特別支援コーディネーターが調整
③教育委員会への申請港区教育委員会に通級利用を申請
④審査・決定発達検査の結果等を基に判定
⑤利用開始個別指導計画を作成し開始

「港区では自校通級(自分の学校に通級教室がある)と他校通級(近隣の学校に通う)があります。自校通級の方が移動の負担がなくお勧めです。近年は巡回指導(通級の教師が各校を回る)も増えています。」

ポイント

  • まず担任に相談することから
  • 自校通級と他校通級がある
  • 巡回指導も増えている

Q5.「通級と療育の違いは何ですか?」

——療育と通級、両方使った方がいいですか?

通級と療育はそれぞれ役割が異なります [5]

通級指導教室

管轄
教育(文部科学省)
場所
学校内
時間
授業時間内
内容
学習・社会性の指導
費用
無料

療育(放課後等デイ)

管轄
福祉(厚生労働省)
場所
事業所
時間
放課後・休日
内容
生活スキル・社会性
費用
自己負担1割

「通級と療育の併用は効果的です。学校での学びを通級で補い、放課後の生活スキルを療育で支える、というように役割分担ができます。」

ポイント

  • 通級は教育、療育は福祉の制度
  • 併用は効果的
  • それぞれの役割を理解して活用

今号のまとめ

  • 通級は通常学級に在籍しながら個別指導を受ける制度です
  • 週1-8時間の個別指導で、社会性・学習・コミュニケーションを支援します
  • 通常学級での生活を維持しながら苦手に対応できるメリットがあります
  • まず担任に相談し、校内委員会で検討してもらいましょう
  • 療育との併用も効果的です

あわせて読みたい

  • Vol.129「発達障害と就学相談」
  • Vol.130「特別支援教育の基礎」
  • Vol.132「放課後等デイサービス」
  • Vol.107「学習障害(LD)の基礎」

ご質問・ご感想

「通級を利用してよかったです」「通級の申し込み方が分からない」など、ご経験やご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さまの症状についてはかかりつけの小児科医にご相談ください。

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