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「鼻血が止まらない」、正しい止血法と受診の目安
Vol.452救急

「鼻血が止まらない」、正しい止血法と受診の目安

小鼻を10分間つまむ。上を向かず、下を向く。正しい鼻血対応を解説

救急・・4
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 4·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • 小鼻を10分間しっかりつまむのが第一選択
  • 上を向かず、下を向いて座る
  • 20分以上止まらない・反復する場合は耳鼻科受診

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.452

「鼻血が止まらない」、正しい止血法と受診の目安

今号のポイント

  1. 2
    小鼻を10分間しっかりつまむのが第一選択
  2. 4
    上を向かず、下を向いて座る
  3. 6
    20分以上止まらない・反復する場合は耳鼻科受診

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

子どもの鼻血、本当に多いです。Petrusonの古典的な調査では、5歳までに約3割、6〜10歳では半分以上の子が一度は鼻血を経験すると報告されています [1]。出血の多くは鼻中隔の前のほう、キーゼルバッハ部位という決まった場所から。正しい止血法さえ知っていれば、たいていは家で対応できます。

鼻血の主な原因

原因説明
鼻ほじり小児で最多
乾燥冬場の粘膜亀裂
アレルギー性鼻炎慢性炎症
鼻風邪粘膜の脆弱化
外傷ぶつけた
異物片側のみの血+膿

ポイント

  • 鼻ほじり・乾燥が大半 [1]
  • 片側のみは異物を疑う
  • アレルギー治療で予防可

正しい止血法

順番行動
1座らせる(下を向く)
2小鼻(やわらかい部分)を強くつまむ
310分間つまみ続ける(時計で測る)
4途中で確認しない
510分後にゆっくり離す
NG行動
上を向く(血が喉に落ちる→嘔吐)
ティッシュを詰める(粘膜損傷)
首の後ろを叩く(効果なし)
横になる(血圧上昇)
硬い骨を押さえる(効果ない部位)
💡つまむのは「小鼻」

硬い鼻の骨ではなく、その下のやわらかい部分をしっかり押さえます。ここを圧迫すると、出血源のキーゼルバッハ部位に圧がかかります。

ポイント

  • 小鼻を10分 [2]
  • 下を向く
  • ティッシュ詰めない

冷却の併用

首筋や鼻の付け根を冷たいタオルで冷やすと、血管が縮まって止血を助けてくれます。氷嚢や保冷剤はタオルに包んでから使ってくださいね。

ポイント

  • 冷却で血管収縮
  • 氷は直接肌に当てない

受診の目安

受診すべき理由
20分以上止まらない止血不十分
大量出血・顔面蒼白ショックリスク
頻回に繰り返す基礎疾患の可能性
打撲後の鼻血骨折の可能性
片側のみ反復異物・腫瘍
他部位も出血血液凝固異常
薬を飲んでいる副作用の可能性
⚠️大量出血・顔色が悪い

洗面器に溜まるくらいの出血、めまい、顔色が真っ白といったサインがあれば救急へ。背景に血液凝固の病気が隠れていることもあるので、見逃さないことが大事です [3]。

ポイント

  • 20分以上で受診
  • 反復は基礎疾患を疑う
  • 全身症状あれば救急

家庭での予防

予防策内容
加湿冬場50-60%に
ワセリン鼻入り口に薄く塗布
爪を短くほじりによる損傷予防
アレルギー治療抗ヒスタミン・点鼻
水分補給粘膜の湿潤を保つ
鼻うがい生理食塩水で洗浄
コンコン先生
🏥

おかもん先生より

外来で「夜中に何度も鼻血が出て眠れない」と相談される子の多くは、裏にアレルギー性鼻炎が隠れています。点鼻薬と加湿、ワセリン塗布を1週間続けただけで嘘のように落ち着くことも多いです。うちでも冬場は、寝る前に鼻の入り口へワセリンを塗るのが家族の習慣になっています。

ポイント

  • 加湿とワセリンで予防
  • アレルギー治療が根本的
  • 就寝前のケアを

検査が必要な場合

反復する鼻血がある場合、以下を評価します。

検査目的
鼻鏡検査出血部位の確認
血液検査凝固異常・貧血
アレルギー検査原因特定
CT(必要時)腫瘍・構造異常

ほとんどは鼻の粘膜を診るだけで対応できます。ごく一部ですが、血友病やvon Willebrand病といった出血傾向の病気が見つかることもあります [3]。

ポイント

  • 反復例は鼻鏡検査を
  • 凝固異常の除外も
  • CTは必要時のみ

まとめ

  • 小鼻を10分、下を向く、時計で測る
  • ティッシュ詰めない、上を向かない
  • 20分以上・反復は耳鼻科受診
  • 加湿・ワセリン・アレルギー治療で予防
  • 大量出血・全身症状は救急

あわせて読みたい

  • Vol.431「鼻ほじり癖」
  • Vol.453「指をドアに挟んだ」

愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。

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※ この記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さんの症状が心配な場合は、かかりつけの小児科医にご相談ください。

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